モテナイ男=オタク=ロリコン犯罪者 このイメージを促進しているのは
明らかにニュースや週刊誌などのマスコミでしょう。
特にオタク=ロリコン犯罪者という方向性を決定付けたのは
宮崎勤事件であると思われます。
これはマンガアニメ趣味(オタク)の宮崎被告が幼女2人を殺害し、
遺体を遺族に送りつけたという特異な犯罪です。
当時は毎日のように事件の特集が組まれ、彼の異常性に日本国民は震撼しました。
その後も同様の事件が数年に1,2回程度のペースで大々的に報道されてます。
新潟での少女監禁事件、最近では小林皇子の監禁事件もそうです。
こう書くと「オタクは凶悪犯罪を起こす犯罪者予備軍」という事を
正当化しているように思えます。
ですが皆さんはご存知でしょうか?
日本では年間1400件以上の殺人事件が発生していることを。
平成16年の警察庁犯罪統計白書によりますと、
殺人事件は1419件発生して、うち検挙数は1342件、検挙人数は1391人となっています。
その理由は憤怒(ブチキレ)が509件、怨恨が230件、痴情のもつれが55件で
この3種がTOP3となって全体の64%を占めています。
このうち捜査本部設置事件が145件(犯行を隠蔽逃走した事件=計画的殺人)発生していて、
118件(81%)が検挙されていますが、
その動機の内訳は金銭トラブルが52件、怨恨が13件、ケンカが10件となっています。
つまり、殺人という凶悪犯罪を犯しやすい人間というのは、
すぐにブチキレて、痴情のもつれ(浮気)などを頻繁に起こし、
借金癖(浪費癖)が悪い人物
と言う事になります。
痴情のもつれという時点でモテナイ男とは無縁ですし、
すぐにキレると言う点でも気が弱いモテナイ男とは無縁です。
一般的なオタクのイメージとも程遠いでしょう。
要するに
ヤンキーやチンピラじみた人間が
殺人事件の大半を担っているのです。
対して宮崎勤事件のようなオタク的要素が強い特異な殺人事件は多くても
1年に1件、大体は数年に1件です。
実際にはその数百倍以上の殺人事件が
ヤンキーやチンピラじみた人種によって起こされている訳です。
さらに突き詰めていきましょう。
同じく警察庁犯罪統計白書によりますと、
平成15年度に起きた強姦事件は総数2472件で、
幼児強姦事件(中学生未満の男女)件数は53件です。
強姦事件のなかで幼児を狙った強姦(ロリコンの強姦)は2%程度ということです。
残り98%の犯罪はロリコンではない男のレイプと言えるでしょう。
(中学生がロリかどうか微妙ですが、どちらにしろ高校生以上へが圧倒的)
さらに言えば昭和30年~昭和40年は幼児強姦がピークで
年間400~450件以上発生しているので、
「ロリコンレイプは激減している」と言えるのです。
ただ、レイプ犯罪自体が減少傾向(ピーク時には年間5000近く)なので、
その影響もあるのでしょうが。
さらにこれは女性への嫌味になりますが、
また警察庁犯罪統計白書より、5歳以下の幼児殺害は
平成14年度で64件発生しています。
そしてその犯人の90%以上は母親であるとの事でした。
(5歳以下とかなり限定しているので児童を含めるとさらに増えそう)
つまりは、
我が子がロリコン犯罪者にレイプされる危険よりも
実の母親に虐待殺害される危険のほうが確率的に高い
という悲しい現実があるのです。
勿論この幼児殺害も最盛期は350件以上発生してるので、
マシになったとは言えますが。
要するにマスコミは
ヤンキーやチンピラが起こすような短絡的な殺人事件じゃ
大衆の興味を集められないので、極一部のオタクが起こした
特異な犯罪を大々的にアピールして、それにより
部数や視聴率を稼いでるに過ぎないのです。
金儲けに徹したら、
図らずもオタク蔑視、モテナイ男蔑視の風潮を作ってしまった
というところでしょう。
結論として、
モテナイ男やオタクがロリコン犯罪者予備軍、凶悪犯罪者予備軍である
というイメージはまったく根拠のないレッテル張りであると
私は自信を持って主張します。